チャリンコに乗ったオウジサマ-7
「…いいよ」
恥ずかしいけれど、自分が上になったほうがコントロールできる。陽人くんが横になる。ソレは直角に上をむいていて再び私の中に収まるのを待ってるようだ。陽人くんの上にまたがり、腰を落としてソレを自分の中に再び招き入れると陽人くんが声をあげる。そのセクシーな声がもっと聞きたくて、私は腰を上下させる。スクワットをしてるような気分になるのは私だけだろうか。
「おっぱい揺れてて、超エロいです。すげぇ嬉しい…」
そう言いながら私の胸を揉む。乳首がちょうど指の間に挟まれて気持ちいい。
「ダメよ。集中できなくなっちゃう…」
そうなのだ。胸に気をとられると、腰の動きがおろそかになってしまう。
「だったらオレが下から突き上げますから」
「ひゃぁぁんっ」
言葉通り下から突き上げられる。
「ダメ、もっとダメ。動けなくなっちゃうよっ。ダメ。イッちゃうからっ」
振り落とされないように足に力をいれてなんとか自分を支えるけれど突き上げられる快楽は容赦ない。
「冬子さんがイくところ、見せてください」
「やっ、あぁぁ。ダメ、んっ、あっ、ダメ。ほんとにダメっ」
クリトリスまで触られるとほんと何がなんだかわからなくなるほど喘ぐしかなくなって私は陽人くんをくわえ込んだまままた昇りつめた。
「冬子さん、そろそろオレも…」
陽人くんに重なるように崩れ込んだ私の背中を撫でながら、陽人くんが耳元で囁く。もう頷くことしかできずにいると、繋がったままの状態でくるっと再び正上位に戻る。最初はふつうに、だんだん足を持ち上げられてより奥深く目指して陽人くんが侵入してくる。中で陽人くんの固いものがこすれて気持ちよすぎる。
「ゴムしてるから…このまま冬子さんの中でイってもいいですか？」
「うん。イッていいよ…」
そう答えると陽人くんの動きが加速する。もう私は鳴くことしかできない。
「冬子さんっ。あぁっ。あっ」
名前を呼んでくれたあと、陽人くんのものが私の中でケイレンする。ゴム越しだけれども胎内で液体が放出されるのがわかる。
「あぁっ」
最後の一滴まで出し切ったのか、満足そうな声をあげて崩れ落ちてきた陽人君を受け止めて頭を撫でる。
「すごく…気持ちよかったです…」
「私も、気持ちよかった…」
キスを交わすと、陽人くんが胎内から出て行く。後始末をしてくれると、抱きしめられて再びキスされる。
「寒くないですか？」
「今は大丈夫。」
「少しこのままくっついててもいいですか？」
「もちろん」
そう答えると布団をかけてくれた。布団の中で抱き合う。キスをくれたり、髪をなでてくれたり、背中をなでてくれたり。なんかすごく大切にされてるような気分。ふと気づくと腕の動きが止まっていて、表情を伺うとそこには陽人くんの寝顔。そうだよね。夜勤明けで疲れてるのに、セックスってかなり体力消耗するよね。寝顔もやっぱり可愛い。まつげ長いなぁ。肌すべすべだなぁ。私の元にやってきたオウジサマ。年は離れてるし、馬じゃなくてチャリンコに乗って現れたオウジサマ。久しぶりに感じる「愛しい」っていう感情。
「好きだよ」
耳元にそっと囁くと寝顔が一瞬笑顔になったような気がした。寝ながら笑うとは器用なコだなぁ。大切な大切なオウジサマ。これからもどうか、一緒にいられますように…
…end