いつも一緒に-7
「それでは今日最後の英語の授業のテストです。みなさん机にでている筆記用具以外のものをしまってください」
みんなは机に出ているものを筆記用具以外をしまいはじめた。
「それではプリントを後ろにまわしてください」
これも言うことをきいてまわしはじめた。
「それでは始めてください」
今日最後のしかも最重要の英語のためかみんながんばってテストの問題をうめていった。
すべてうめおわり、周りも書く音が止まり始めてあと二十分というところで事件がおきた。
「う…うぅ…」
前の席でうめき声が聞こえ、みんなそちらに集中をした。
うめき声を出している人はたしか山田 聡という生徒。
これといって目立ったことはなく、良くも悪くも普通の生徒だった。
だけど今になってうめき声を?
苦しいのかな。
「山田君、大丈夫?無理しないで保健室にいってらっしゃい」
楓先生は声をかけたが反応はなくただうめき声を出していた。
「困ったわね…皆さんを信用してちょっと山田君を保健室へ連れて行きますので時間になったら回収をして机の上においてまっていてくださいね」
「はい」
山田以外の生徒が返事をして楓先生が立たせようとしたとき。
「うぅ…うがー!」
急に発狂をしはじめ楓先生をつきとばした。
そして頭を打ちつけ気絶をしてしまった楓先生。
「もしかして…能力の暴走しちゃったのか?」
「そうみたいですよ、山田君は元々私と違うものですが深層心理を読んで相手の知識を見ることができる能力者ですから」
そう、スーは相手の考えを読むのであって相手の記憶は読むことはできない、逆に山田は相手の知識や記憶を読むことはできるが頭の中で考えていることはわからない。
今回は山田がテスト中に周りに気づかれずに能力を使い続け、うけていたらしい。
能力が使いすぎよるオーバーヒート。
暴走した者は人一倍、凶暴化と筋肉強化など手がつけられなくなってしまう。
暴走した山田がまた楓先生を攻撃しようと少しずつ歩み寄って行った。
「それ以上先生を傷つけるな!」
私は考えもせずにいつも持ち歩く木刀を手に持ち山田の脳天を目掛けて攻撃をした。
がつん!と叩かれた音はした。
…手ごたえはあるのに山田は何もなかったかのように私をにらみはじめた。
「…うそ、暴走してもこんなに強くならないのに」
普通は普段の本人の2倍か3倍ほどの力と防御力になるだけだ。
なのに今回はその限界をはるかに超えた防御力をもっている。
「でも気が私にそれた、早く楓先生をつれて外にみんな逃げて、それと警察に連絡!」
テストは一時中断され、というよりせざるを得ない状態のためみんな外に逃げてもらった。
「これで私と山田だけになったな…」
「私もいるですよ」
「うわぁ!急に後ろからでてくるな!びっくりするじゃないか!」
「もー、いいじゃないですか、それより私の能力使いますよ」
「…わかった、暴走する予兆がでたらすぐ止めるんだぞ」
「わっかりましたー、それじゃあいきましょう」
スーの広範囲での他人の考えを読む能力を使ってもらっている。
「…ん?」
「どうしたの、スー」
「えっと、私たち以外の声で、といっても山田君でもない人の声で失敗作か…と考えた人がいるですよ」
「失敗作?」
「はい、どういうことでしょ」
「今は関係ないことだろ」
「ですかね」
「山田の考えが読めたらいってちょうだい。それをヒントに攻撃するから」
スーがうなずき私はスーに近づかないように相手の攻撃をよけながら急所といえる急所を攻撃していった。