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いつも一緒に
【コメディ その他小説】

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いつも一緒に-3

「やーい、スルーズの根暗」
スーが泣き止まずにいることをいいことに、その男の子たちはさらにいろいろとからかいはじめた。
だが私はもともとこういうことは嫌いなため間に入って近くにあった箒でその男の子たちを剣道の要領で攻撃をした。
「お前らはそんないじめをして何が楽しい!女の子を泣かしてはいけないってお母さんかお父さんに教えてもらわなかったの!?」
「そんなの聞いたことないよ、それに友達がいないそいつをいじめて何が悪い」
無論聞いたことがないとはうそだ。
現に幼稚園で先生が最初の日に教えてくれることだったからだ。
「なら私がスルーズちゃんの友達になる!それでいじめることはできないでしょ!」
「お前が友達になるならもういいよ、男女なんてどうせスルーズもすぐに逃げるさ」
「なにおー!」
「わー、男女が怒ったにげろー」
男の子たちはからかっているつもりで私が入ったため逃げたようだが、それでも傷つけられたスーは泣き止まなかった。
「スルーズちゃん泣き止んで、私があの子たちをおっぱらったから」
「うぅ…ひっく…うぅ…」
手に持っていた箒を放し、あれこれと考えてみてみた。
その時はすぐにはわからなかったが友達が一人もいない時のつらさがどれほどかというのを考えたことがなかった。
私は友達がいなかったらと考えてみて子供なりにすごくつらいと思えた。
「スルーズちゃん、さっきの私が友達になるっていったけど私が友達になっていい?」
驚いたみたいだが日本語でなんていえばいいかわからないようで口ぱくだけしていた。
「私が友達になるのはいや?」
スーは首を強くぶんぶんと振りそのことに関して否定した。
「なら私と友達になろ」
満面の笑みを私は浮かべて話したらすごくスーもうれしそうで首を縦に強くふった。
「それじゃあ何で遊ぼっか、あ…スルーズちゃんの絵こんなになっちゃったね…」
私はさきほど男性たちに破かれた絵を手に取り近くにあったセロテープで描いていた側の後ろにはりつけて直した。
「はい、これってスルーズちゃんの描いていた絵でしょ?私不器用だからこんなにうまい絵が描けるのって尊敬するな」
スーは私からわたされた絵を手に取りまた泣き出した。
「え、え!?私なんかした!?ごめんね、なんか悪いことしちゃった?」
スーは首を横に振り違うと否定をした。
「じゃあなんだろ…私なんかおかしい行動したかな…」
「チガウ…」
「…スルーズちゃん?」
「助けてくれてうれしかった…アリガト」
その時が始めてスーの声をきいた時だった。
私もうれしくなり私なりにそれからあれこれとスーの気を引こうとがんばった。
そのことをきっかけに私たち二人は休み時間となれば一緒に遊び一人、一人とスーに友達が増え私も家族かのように喜んだ。
一方本当の家族の両親はというと。
幼稚園からの帰り道にスーのお父さんにあった。
「やあスー、とそちらのレディーはどなたかな?」
「この人はせなが…あれ?セナちゃんの上の名前ってなんていうんだっけ」
日本人は平仮名、片仮名、漢字と多くの言葉があるため、そして語感が全然違うため覚えずらいらしい。
「えっと、私はスルーズちゃんの友達の源川 世奈っていいます」
「スーに友達…」
うれしそうに涙をこらえているのが目に見えてわかったため私は狼狽してしまった。



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