追憶の日記から-6
あばさまに急き立てられてようやく脱衣場に入ると、お姉ちゃんはいきなり私を抱きしめ、
「寂しかったよゥ・・・彩乃・・・この間のこと・・・怒っちゃったの?」
「違うの・・・・・お姉ちゃんに会うのが恥ずかしかったの・・・どんな顔していいか分かんなくて」
私の身体の震えが伝わったのか、お姉ちゃんは急いで私の洋服を脱がせ、お互いの身体に流し湯をしただけでいきなり湯船に入りました。
「あんなことしたから、彩乃が怒っちゃったのかと思って・・・誘いにも行けなかったよ。ごめんね」
「ううん、そうじゃないの・・・あたし・・・お姉ちゃんがあんなことするなんて信じられなくて・・・でも・・・」
「でも・・・?」
「うん・・・ちょっと嬉しかったのもホント」
「良かったァ・・・ホント、彩乃が怒っていたらどうしようかと・・・」
「怒るなんてこと・・・あたし、お姉ちゃんのしたことがイヤっていうじゃなくて、どうして急にこうなったのかしら・・・って考えてたの・・・
「奈津子はね、彩乃に初めてあったときから、妹っていうんじゃなく・・・大好きになってたもんだから・・・つい」
「あたしは・・・お姉ちゃんができたって、とっても嬉しかったのよ・・・」
「そんなの・・・いやだよ!」
「・・・・・?」
「妹なんてイヤだよ・・・妹じゃなくて・・・可愛くて花のような彩乃だから・・・女の子として欲しかったんだ」
「欲しかった・・・って?」
「想い人って誰か言ったでしょ・・・恋人・・・としてよ」
「恋人なの・・・」
「女同士で変だって思う?」
「そうは思わないけど・・・あたしもお姉ちゃんが大好きだから・・・」
「奈津子、泣いていたのよ・・・彩乃の顔が見たいのに、完全に怒らせちゃったって思って、ああ、あんなことしちゃいけなかったんだ、でも・・・彩乃が欲しかったし・・・」
「あたしも・・・どうしていいか分かんなくて・・・お姉ちゃんに会いたい・・・会いたいけど・・・からかわれたんじゃないか、意地悪されたんじゃないか・・・そんなことばっかり考えてた・・・」
「お互いに・・・初めてだね・・・こんな風に思うようになるなんて・・・」
「可愛いって言ってもらえて・・・ホント嬉しかったのよ」
「抱いていい・・・?」
「うん・・・」
この間の続きのように、お姉ちゃんは私を後ろから抱き締めてくれました。
「今日は・・・何にもしない・・・でも、彩乃をこうやって抱いてていいでしょ?」
お姉ちゃんはそう言うと、私のオッパイの下に腕を回して抱きしめ、うなじに頬刷りをしていました。
やがて私の首筋を温かいものが伝っていきました。<ああ・・・お姉ちゃんが泣いている・・・>
私はお姉ちゃんの膝を抱き寄せる手に力を込めました。