投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

ゼビア・ズ・ストーリー
【ファンタジー 官能小説】

ゼビア・ズ・ストーリーの最初へ ゼビア・ズ・ストーリー 181 ゼビア・ズ・ストーリー 183 ゼビア・ズ・ストーリーの最後へ

再会のバトル-6

「よぉ、久しぶりだな……と言いたい所だが、邪魔すんなよ」

 アースはキャラの太ももを撫でながらグロウに文句を言う。

『邪魔したいわけじゃねぇがステラが落ち着かねぇんだよ』

「ぁ…義姉さん……が?」

 キャラは躰をよじってアースを引き剥がした。
 アースはムッとしながらも大人しく愛撫をやめる。

『大丈夫だっつったんだがウロウロして鬱陶しい』

 ラインハルトもギルフォードも不機嫌なのでかなり城内の雰囲気が悪いらしい。

「ゴメン、アース……オレ戻んなきゃ……」

 とか言いつつアースの腕を握ったまま離さず、物凄く不安げな顔……手を離したらこのまま会えなくなるのでは、と言いたげだ。
 キャラの仕草が可愛くてアースはおでこにキスを落とした。

「俺も行く」

 アースはキャラを抱き上げ空中に浮いた。

「お前は走れよ」

『あ?!こらっ!!』

 ケケケと悪戯っぽく笑ったアースは、城まで猛スピードで飛ぶ。

 さっきまでバトルが行われていた中庭に降りると、片付けをしていた者達が集まってきた。

「姫!!」

「ご無事でしたか!?」

「姫を離さんか!!無礼者!!」

 掃除をしていた年寄りの爺さんに、ビシーッと箒で腕を叩かれたアースはキャラを落としそうになる。

「っぶねぇな!爺ィ!!降ろすから叩くな!」

 アースは怒鳴ってからキャラをそっと地面に降ろした。

「心配かけてごめんなさい。兄上達の所に行くので彼を謁見の間に通して下さい」

 キャラのお願いに爺さんは嫌な顔をしつつ、アースを案内するべく先に歩きだした。

(アース……それ、オレのリアル爺さんだ……気をつけろ)

 すれ違い様に囁かれた言葉にアースの腕にぶわっと鳥肌が立ち、いったい何に気をつけるんだ?!とキャラに目をやる。
 そんなアースにキャラは苦笑いして見せるとさっさと場内へ行ってしまった。

「はよう来んか!!」

 爺さんに怒鳴り付けられたアースは首をすくめて渋々後に続く。

 ギルフォードの部屋に入ったキャラはステラの熱烈な抱擁で出迎えられた。


ゼビア・ズ・ストーリーの最初へ ゼビア・ズ・ストーリー 181 ゼビア・ズ・ストーリー 183 ゼビア・ズ・ストーリーの最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前