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ゼビア・ズ・ストーリー
【ファンタジー 官能小説】

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再会のバトル-5

「なんだ、それでか……」

 てっきり、花嫁……ステラの口付けが欲しいだけかと思ってた。

「義姉さん……ステラは元はファンの城の召し使いなんだよ」

 ある程度の教養がないと城に仕える事が出来ないので身分が低いわけではないのだが、貴族のように高いわけでもない。
 もし、相手がただの使用人だとわかったら、簡単に消される……つまり、暗殺される可能性があったのだ。
 なので、ギリギリまで相手がキャラだと臭わせる必要性があった。
 キャラなら暗殺するにはリスクが高いし、やろうとしても……まあ、無理だろう。

「姫様なのにそこまで自分を犠牲にするかねぇ……」

「好きでやってんだよ。ステラは良い娘なんだ」

「ふ〜ん……妬いたりしねぇのか?」

 大好きなギルフォード兄ちゃんだろ?とアースが聞くとキャラはふふっと微笑んだ。

「言ったろ?あんたが一番好きだって」

 少し体を離したキャラは右手でアースの頬に触れる。
 一瞬、目を閉じてその手に甘えたアースはすぐに目を開けてキャラに笑い返した。
 しばらく、視線を絡めた2人は……自然に唇を合わせる。
 アースは頬に当てられたキャラの手を左手で包み、右手で腰を抱いて引き寄せた。

「んっ……」

 キャラも応えるように残った左手をアースの首筋に添える。
 たっぷりと濃厚なキスを繰り返しながら、アースは腰を抱いていた手でさわさわとお尻を撫で始めた。

「っぁ……んぅ……」

 少し甘えた声がキャラの鼻から抜ける。
 特に抵抗する素振りも見せないので、その手を太ももまで下げて直に肌に触れた。

「はっ……ぁ……や……」

 触れられた所からゾクゾクとした快感が背中に流れたキャラは、思わず唇を離す。
 アースはキャラの顎下から喉へと舌を滑らせた。

「ふぅ……あっ……」

 キャラは躰をよじって快感に身を任せる。

「戦ってる時から触りたかったんだよな〜」

 すべすべと太ももを撫でながらアースは満足そうに呟いた。

「目がずっと追ってたもんな」

 バトルの時のアースのイラついた表情を思い出したキャラはくすりと笑う。

『はい。そこまで』

 突然かけられた声に2人はビクリと背筋を伸ばして、慌てて声のした方を見た。

 そこには、ちょこんとお座りをして尻尾を揺らしているグロウがいた。


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