PiPi's World 投稿小説
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No7-08/05 00:35
男/源春
PC-9yXx2AmX
いつもの峠道をポンコツ車で走る。

頂上の見晴台で、いつもの様に休憩を取った。

そしていつものあいつが顔を出す。

小っちゃくって、白くって、可愛いあいつ。

俺はポケットからキャットフードの缶詰を取り出すと、蓋を開け、あいつの目の前へと押し付けた。

あいつは黙って缶詰にかぶり付き、俺は微笑んで顔を緩めだす。

さあもう一分張り。

ポンコツ車が勢い良く走り出す。

ガラガラと音を立てるエンジンが「グッバイ、マイフレンド。また来るからな」そう言っている様で、いつもの様に俺も上機嫌だった。
No8-08/05 09:25
女/木蓮
P902i-3eLWE.NG

僕はまた歩き出す


引いては押し寄せる
波打ち際

これまでの僕の足跡は

波に消されて跡形も
なくなってしまうだろう

でも

確かに僕はここまで来た


歩いて来た道のりは
僕の中に残せばいい


僕の中に残ればいい
No9-08/05 19:12
男/朝凪
CA33-b7Z0apNO

あなたと過ごした日々

モノクロの心に

虹色の涙が零れ落ちて

世界が色彩であること

教えてくれた

あなたから貰った

絵心を抱きしめながら

今日もカラフルに

生きていく
No10-08/05 19:38
男/ディー・クライム
SA36-x3DSrc8L
胸に突き刺さるこの痛み

あの日を境に

一生背負っていかねばならなくなった

俺が悪いと分かっている

眼も開けられない程に

雨が降り注いでいたあの日

ずっと待っていてくれた君に

会うのが怖くて

君の優しさに

君の愛に

包まれるのが怖くて

俺は逃げた

臆病者だったなんて言い訳にもならないさ

許してもらえるなんて思っていない

ただ

今なら言える

傷つけてごめん

そして

ありがとう
No11-08/05 21:07
男/戒狷
N701i-j5RuOICn

生まれてきた環境や
入れられた器によって

植物の値段は
決まるけど

愛情持って育てれば
しっかり根を張り
大きく育つ



人間だって同じだ



夏の日差しは
強くて痛い

それでも苗は上を向き
正々堂々生きている

日差しに向かって
伸ばす手は

僕なんかより強くって

生きるって事を
はっきり解って
生きている

有耶無耶なまま
生きてた僕も

一つの光を目指すから

太陽なんかに負けないで
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