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《見えない鎖》
【鬼畜 官能小説】

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〈弱虫の決意〉-1





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『う〜ん……高く売れなくなったなあ……』

『前みたいに盛り上がらなくなっちゃったね』


花恋を輪姦の餌食にさせてデートをブチ壊しにし、自殺の一歩手前まで追い詰めた翌日の夕方、兄弟はパソコンの画面を見て嘆いていた。
先週に商品として売りに出した花恋の白い下着が、2万円までしか買値が上がらなかったからだ。

確かに以前に比べれば安すぎる値段である。
しかし、その下着の原価を考えたら、馬鹿馬鹿しい金額であるには変わりない。


『やっぱり“盗撮”じゃなくなったからかな…?』


最初の頃は、全く花恋の気づかないうちに盗撮をして、商品とされる下着もコッソリと盗んで手に入れた物だった。
そしてあの〈出来事〉があってからは、本人に直接に指示して恥態を曝させ、その後に脱がせて手に入れた物へと変わった。

やはり下着を購入したい者からすれば、本人の預かり知らぬ間に盗んだ物の方が興奮するだろうし、それが汚れも知らないような美少女ならば尚更だろう。

そんな購入者が対象ならば、カメラの前での脱衣など興奮を削ぐ行為以外の何物でもないだろうし、そんな恥知らずな少女の下着など不潔としか思わないだろう。

更に出品を連発したのも不味かった。

盗撮と窃盗によって手に入れた下着ならば“品揃え”に不満が出るのは当たり前で、いくら顧客からのコメントで急かされたとはいえども、矢継ぎ早に揃えてしまっては《プレミア感》が失われるのは火を見るより明らかだ。

つまり、兄弟は商売としては〈悪手〉を選択した事になる。


『アイツの商品価値が下がったんじゃないの?ちょっとケバい感じの顔してるから飽きられてきてんだよ』

『それは無いだろ。やっぱり売り方を変えたのが失敗の原因だろうな』


裕太は既に気づいていた。でも、花恋に盗撮を知られたあの時とその後の“選択”は、間違ってないとも思っている。

贔屓目に見ても花恋は美少女だ。
裕樹の言う商品価値の下落など、絶対に有り得ないとも信じている。

ならば《売り方》に問題がある。
つまり、より高額な金品を獲られる手段を選べばいい……裕太はスマホを手に取ると、何処かへと電話を掛けた……。



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