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チョンジ(黒の十月)
推理リレー小説 - 犯罪

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チョンジ(黒の十月) 1

私は十年前より、ある事件を追っている。といっても私が警察官というわけではない。 私の所属というのは、陸自第108警務隊
処理課なのだ。何を処理するかって?それは勿論、事件さ。ただし事件その物を解決するんじゃ無い。俺は事項の過ぎた未解決事件の犯人を捕まえるのが役目なんだ。
捕まえたって事項が成立してるから駄目って思うだろ?けど違うんだ。政府が裏で極秘裁判を行ってくれる。ただ極刑は無理だけど。
反省の意を示したら被害者の家族に刑をきめてもらうって訳。
ちなみに俺達、処理課は3つの部署に分かれている。
一つは俺が所属している捜査課。次が事務。最後が刑課だ。この刑課と言うのは被害者と共に罰の度合いを考えて裁判所に通達するのが役目だ。
そして私が追っている事件…
これがまた酷い。別れた男を3年近くストーキングして挙げ句に包丁で刺して逃げたままなのだ。アレからもう15年。とっくに障害の事項は過ぎていると言うのに…
あの犯人は犯行当時19才の大学生だった。今は30代なかばで結婚しているかもしれない。
そうそう、言い忘れていたがこの部署にも事項はある。
殺人は延々と追っていけるのだが他は大概は1〜5年と言った所だろう。
今回は事項も過ぎた事だしそろそろ出てくると踏んでいたがどうやら的外れの様だ。
私は女が居るであろうアパートにようやく、たどり着いた。
私が部屋の前に来た時だ。少女が前方からやって来る。ランドセルを背負っている。恐らくは小学校高学年位だろう。女の子は女の部屋に入って行った。
『…』(娘がいたか…)私は後退りした。
二、三歩進み私は立ち止まった。
向こうから対象の女が、歩いて来るのが見えた為だ。
不意の出来事に多少の驚きを交えながら、私は彼女とすれ違い様に足音を記憶する。
足音。これには個人毎に違うタイミング、靴擦れの音等が有り、私はこの違いを聞き分けることが出来る。

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