逃亡記
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「さ…佐藤殿…」 「そなたは本当にお人好しでござるなぁ…」 自分に対して口汚く悪態をついてくる者にまで同情の心を抱く俊明に同僚達も呆れ果てた。 ある日、俊明は上役である書物奉行に呼び出された。 「お呼びでございますか?」 「うむ、よく来てくれた。実はのう、そなたに良い話があるのだ」 「はあ、良い話…とは?」 「そなた、書物方から勘定方へ行く気は無いか?」 「え!勘定方へ…でございますか?」 勘定方は会計を扱う部署だが、今いる書物方と違い、算盤の腕次第で、ある程度は出世も出来るという。 まさに俊明にとっては腕の振るい甲斐のある所という訳だ。 書物奉行は言った。 「聞く所によると、そなた、藩校の成績は常に一位だったというではないか。そのような秀才を書物方に置いておくのは勿体無い…と、先日そのような事を酒の席で勘定奉行に話したら“そんなに頭の良い奴ならば是非とも我が勘定方に欲しい”という事になってのう…どうだ?勘定方へ移籍せぬか?そなたさえ良ければ殿やご家老方へ話を付けてやるが…」
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