クサナギ〜蒼い剣と紅蓮の翼〜
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その奇妙な神社は本当の役割を知られること無く、ただ静かにそこに佇んでいた。 長い間放置されて荒れ放題の内部には祭壇など無く、ただ建物に囲まれるように一本の古い剣が刺さっているだけだ。 剣は床より一段低い高さに、地面に直接刺さっている。その光景は、神社に剣が納められているというよりも、もともと刺さっていた剣の周囲に神社を建てたかのように見えた。剣は勿論の事、神社の名前すらも知る者は少ない。 その夜、不意に神社が揺れ、物がカタカタと音を立て始めた。揺れは段々大きくなり、建物が歪んだかと思うと、次の瞬間拍子抜けするほど呆気無く崩れ落ちた。柱がぽっきりと折れ、梁が落ちる。 崩壊に巻き込まれた剣は瓦礫に打ち付けられてもびくともしないでそこに刺さっていた。しかし揺れが収まった時、ひとりでにヒビが入り、粉々に砕け散った。 そして同時に剣が護ってきた封印も砕けた。そこから瘴気と邪気が噴き出して、急速に街を覆っていく。やがてそれらから邪悪な蛇の化け物たちが生まれ、街に散らばっていった。 その街の名は草薙市。人口200万を超えるこの巨大な地方都市に古の戦いが再来した瞬間だった。
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