何の教訓も意味も無い話
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やがて一行は険しい山道に差し掛かりました。 足の悪い奴隷は健康な奴隷に言いました。 「ねえ、この山道を抜けるまでで良いから持つ荷物の量を元に戻してくれないかい?」 健康な奴隷は答えました。 「冗談じゃないよ。僕だって辛いんだからね」 実はそれは嘘でした。 本当は持つ荷物の量が今までよりも減ったおかげで、かなり余裕があったのです。 山奥に進んで行くと、道は更に険しくなりました。 足の悪い奴隷は息も絶え絶えといった様子で健康な奴隷に頼みました。 「お願いだよ。たった一つでも良いから荷物を持ってくれないか? 僕はもう本当に限界なんだ」 しかし健康な奴隷は首を横に振って言いました。 「だめだめ。辛い思いをしているのは君だけじゃないんだ。僕だって辛いんだよ。荷物は持ってあげられないよ」 ところが健康な奴隷は心の中では、こう思っていたのでした。 (良い気味だ。今まで僕に多くの荷物を持たせて楽をしてきた報いが今になって返って来たんだ。せいぜい苦しめば良いのさ)
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