百年戦争
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その言葉を聞いて、また俺は舌打ちした。王である俺に先に成果を伝えさせるなど、まともな臣下のすることではない。 「聞こうか」 「は……。フランスの北に、フランドル地方という場所があります。毛織物工業で栄えている地域なのですが、フランス国がここに目をつけて、武力を用いて不利な条件で取引をしているため、フランドルに住む市民は皆フランスに敵意を抱いております」 「成る程。それで、フランドルの商人を利用するつもりか」 俺がそう言うと、参謀は目を剥いて手を叩き、喜んだ。 「ほっほっほっ! 流石は我が主、聡明でおられる。その通り、あの地にいる商人達は皆我々に協力し、フランス軍と戦う姿勢です。これで些少ながら資金と、大陸での地盤を得ることが出来ました」 「そうか。良くやった」 「恐縮の極みにございます」 参謀の慇懃無礼な態度は最早、気にならなかった。 フランドルが支援してくれる、となると、最早躊躇うことは何も無かった。 「兵の仕上げを急がせよう。フランス軍に宣戦布告するぞ」 そう言うと、参謀はにやりと笑い、頷いた。 腹が立つが、中々に頼もしい笑顔だった。
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