権兵衛
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「そ……そうです。私が佐藤です」 私は焦る気持ちを男に悟られぬよう、必死に冷静さを装って質問に答えた。 しかし、言ってしまってから湧き上がって来たのは疑問と後悔の念だった。 そもそも何故この男は私の名を知っているのだ。 私はこの男とは初対面だし、彼に名を名乗った覚えは無い。 この男は一体何者なのだ。 私は目の前の得体の知れない男に心の底から恐怖を覚えた。 そしてそのような得体の知れぬ人物に(動揺していたとはいえ)軽々しく名を名乗ってしまった事を激しく後悔した。 だが名前を尋ねられて答えなかったらそれは失礼に当たる。 それにもし変に隠したり、嘘の名前を言ったりしたら、逆にこちらが怪しいだろう。 だいたい嘘を吐いても表札があるからすぐバレ…… ……表札!? そうか。 謎は全て解けた。 この男は玄関に掲げられた表札から私の名前を知ったのだ。 何も怪しむ事など無かった。
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