死の旋律 1
神奈川県相模原市淵野辺公園
その公園の中を歩く少年が一人いた。
「急いでかえらねぇと」
少年は早足になった。
しかし、少年は知らなかった。
自分が家に帰ることができないことを.....
すると奇妙な音が鳴り響き、辺りが急に暗くなったのだが、
どういう訳かいくら歩いても家には辿り着けず、
ふらふらになってしまった少年の横を何かが横切ったかと思われた直後、
少年の首が胴から離れたのであった。
ここ数年、この少年のような事案が度々報告されているのだが、
遺体が発見される前に妙な音が鳴り響くという事しか分かっておらず、
物的証拠も目撃情報もほぼ皆無であったため、
捜査は難航を極めたのであった。
分かっていることは被害者が皆未成年ということだけだ。
今では日本各地に広がり、少年少女の首・腕・足などが無残に切り落とされている。
これほどの惨殺が繰り返されながら、一向に犯人の足取りは掴めず世間を震え上がらせていた。
いつしか犯人は「八つ裂きのジェイソン」と呼ばれるようになるのであった。