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バカと剣客と召喚獣
その他リレー小説 - 二次創作

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バカと剣客と召喚獣 1

幕末、動乱の時代を駆け抜けた伝説の人斬りがいた。抜刀斎と恐れられた彼は、明治維新後、姿を消した。一説に寄れば、流浪の身となった後東京の道場で居候になり、そこの娘と結婚した。と言う話もあるが、最も信憑性があるのが、余りにも人を斬りすぎたため処刑された。と言うのが一般的だった。
尤も、時代の流れは残酷で、平成の世では、そんな人物は居なかった。事になった。
しかし、その人物は実在し、人知れずその血は受け継がれていた。そして、現在…
俺達がこの文月学園に入学してから二度目の春が訪れた。
校舎へと続く坂道の両脇には新入生を迎える為の桜が咲き誇っている。やはりと日本の春は桜だな。と一瞬顔が和むが直ぐに暗くなる。新入生、在校生係わらず多くの人が期待と不安を胸に校舎を目指しただろう。しかし、自分の胸には不安と絶望しか無い。これからこの一年間、無事に過ごせます様に、と願いながら俺は校舎へと向かった。
「緋村、遅刻だぞ」
玄関の前でドスのきいた声に呼び止められる。声のした方を見ると、そこにはいかにもスポーツマンといった男が立っていた。
「あ、にし―――鉄人先生。おはようございます」
「ちょっとまて緋村。今、西村先生と言いかけて鉄人と言い直しただろう」
しまった、生活指導の鬼である西村教諭に初日からあだ名で呼んでしまった。気をつけていたのに。
因みに『鉄人』は先生の趣味のトライアスロンに由来する。
「それにしても、普通に『おはようございます』じゃないだろうが」
「あ、すいません。えーっと―――今日も上腕二頭筋が逞しいですね」
「…お前には遅刻の謝罪よりも俺の自慢の上腕二頭筋の方が重要なのか?」
「そっちでしたか。…ごめんなさい」
「まぁいい…ほら受け取れ」
そういいながら先生は箱から封筒を取りだし、俺に差し出してくる。宛て名の欄には『緋村剣心』と大きく名前が書いてあった。
「緋村、分かっていると思うが…」
「ああ、わかっているさ。そんな事」
そう言いながら俺は封を切る。中にあった紙に書かれていたのは、俺の想像道理の物だった。
『緋村剣心…Fクラス』
こうして(わかっていたとはいえ)俺の最低クラス生活が幕を開けた。
【人物紹介】
緋村 剣心(ひむら けんしん)  
文月学園高等部 2年Fクラス所属
『るろうに剣心―明治剣客浪漫譚―』の緋村剣心と神谷薫の子孫、時代のごたごたで神谷道場は無くなっているがその心は受け継がれている。
容姿は『るろ剣』の剣心にうり二つのだが左頬の十字傷は無い。
『ある人』から飛天御剣流を教わった。
本来ならBクラス並の実力が持つが『ある事』が原因で振り分け試験を受ける事が出来ずFクラスになる。
召喚獣の扱いは観察処分者である吉井明久には劣るものの扱いには長ける。
得意科目は日本史と古典、苦手科目は英語と世界史
召喚獣は十字傷が無い事を除けば『るろ剣』の剣心と同じ容姿、服装で武器は勿論、逆刄刀

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