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『兄さん』
その他リレー小説 - エッセイ/詩

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『兄さん』 1

罪は平等に分けられたのだろうか。

何が一番幸せかなんて人それぞれの価値観だから、
あなたが私とこの子を捨て血のつながりを選んだ事は仕方がないのだろう。

『一緒に頑張ろう』

『まかせとけ』

信じていたかったです。
流され易いあなただけど、この子の為なら私を選び共に頑張ってくれるだろう…と。


罪は平等に分けられたのだろうか。

前日までのあなたの言葉は期限が過ぎたかのように無効化され、


『恨んでくれていいから』


謝罪も涙も無く、
ただただその言葉を繰り返す。
オウムのように。
もし願いが叶うのならば、遠いあの日を思い出して欲しい。

ささやかな幸せを
一緒に見上げた星空を 愛に彩られた日々を
永遠に戻らないあの日


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