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ダイナソーズ
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ダイナソーズ 10

マウンドに上がった三澤はセットポジションで投げる。丁度ジャイアンツで2002年の日本シリーズで胴上げ投手となった河原純一投手のフォームに近かった。
「7番村野に代わりまして黒澤。」
代打黒澤が右打席に入った。
球審「プレイ!」
セットポジションから三澤の第一球
ズバーン
球審「ストライク!」
外角低めのストレートから入った。
二球目
ズバーン
球審「ストライクツゥ!」
内角低めに決まった。初球のおかげでかなり近く見えたのだ。次はウィニングショットのフォークを投げたいところだが、敢て胸元にボール球となる直球を一つ投げた。
そして、四球目
ビシュッ
ブゥン
球審「ストラックアウト!」
狙い通りフォークで空振り三振に仕留めた。
「8番、鈴木に代わりまして佐藤。」
代打攻勢である。2安打1四球の鈴木に代打を送った所に思い切った采配を感じる。
セットポジションから第一球
パシーン
球審「ストライク!」
先程とは全く違い、緩いたてに変化するカーブでストライクを取った。そして二球目、スライダーを投じた。
ビシュッ
ポコッ
バットの先に辛うじて当てたファウル。あっという間に追い込んだ。そして第三球
ビシュッ
ズバーン
外角低めギリギリの球
球審「ストラックアウト!」
連続三振である。
佐藤は不服そうな顔をしながらベンチに戻った。
「あと一人!あと一人!」
ダイナソーズ側応援席から声援が送られる。
「9番、山崎に代わりまして沼田。」
歓声が上がった。あたっている山崎より沼田の方がいいとの判断である。尚、沼田はパンチ力があるが、三振が多いという欠点があった。
第一球
ブゥン
初球からフォークを投じた。そして二球目、
ブゥン
今度は外角に逃げワンバウンドするカーブを空振り。
あっという間に追い込み第三球。
ビシュ
ブゥン
ズバァーン!!
球審「ストラックアウト!!」
ワアァァァ〜
スタンドから大歓声と悲鳴が上がった。
ゲームセットである。
三澤は沼田を最後、力でねじ伏せた。
三澤はガッツポーズなどをすることも無く、
「よしっ。」
と一言言っただけであった。
ダイナソーズの選手はマウンドに集まりハイタッチを交わした。
とりあえずチーム結成第一戦を勝利で飾った。
スコアは
ダイナソーズ3−1スネークス
であった。

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