「さあ、お遊びは終わりだ」
蟹男はそう言うと、巨大な蟹のはさみを振り回し、少年を薙ぎ払おうとした。しかし、少年は身を屈め、間一髪でそれを回避すると、勢いよく立ち上がり、蟹男の顔面に強烈なアッパーカットを叩き込んだ。
「グオオオオ!」
蟹男の顔が歪み、その巨大な体は後ろに吹っ飛んだ。しかし、すぐにバランスを保ち、不気味な笑みを浮かべる。
「やるじゃないか、人間。だが、無駄な抵抗だ。【満月病】の力の前では、お前たち人間など虫けら同然。さあ、絶望に飲み込まれるがいい」
蟹男がはさみを振り下ろそうとした瞬間、少年の体が再び回転し、今度は蟹男の巨大なはさみに向けて強烈な回し蹴りを放った。
「無駄だと言っただろう!」
蟹男が嘲笑う。しかし、次の瞬間、少年の蹴りがはさみに直撃し、金属的な破壊音が響き渡った。
「な…何だって…?」
蟹男の目が驚きに広がる。少年の蹴りによって、はさみの片方が根元から折れ、無残にも地面に落ちたのだ。
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