この現状下において理解者を二人も得られたという事はクリスにとっては非常に心強かった。
「あれ?じゃあ姫様の魂はどこに行っちゃったんですか?まさか、死…」
「マリー!!」
当然の疑問を口にするマリーに思わず声を荒げるヘレン。
「ご…ごめんなさい、無神経でした…」
「い…いいえ、私の方こそ取り乱してしまったわ…」
クリスは二人に言った。
「結論を急ぐのはまだ早い。死んだはずの私がこのような状況になっているのだ。クリス姫だってどこかの誰かの肉体に乗り移っている可能性が無い事だって無いかも知れん」
こういう場合もっとも考えられるのは、ヘルシア共和国軍人クリス・リデルの肉体に王女クリスの意識が宿るというパターンだが、当のクリス・リデルの肉体が、おそらく手榴弾によって爆散してしまったと思われる現状、それは無いだろう…。
となると第三者…おそらくクリス・リデルとクリス姫と同時刻に絶命したと思われる誰か(そしてその人物の名前もきっとクリスなのだ)の肉体に宿ったか…。
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