クサナギ〜蒼い剣と紅蓮の翼〜
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「どこに行くのかな?」 「俺が知るか」 「むぅ……」 高志郎の素っ気無い答えにむくれる結衣。だがそれに構っている余裕は無かった。なぜなら彩華を追って歩くうちに胸の奥がザワザワしてきていた。昂揚感と不快感が湧いてくる。身体の芯がカッと熱くなってきて興奮する。 (これは……まさか!) 鬼児の血が騒ぐ感覚。近くに人外がいる時特有の感覚だった。 「見失っちゃった?」 結衣の声で意識が引き戻される。見ると前方に彩華の姿は無かった。高志郎は内心ホッとした。これで追跡は終了、2人を安全な場所に連れて行ける。 だがその時、真が何かを見つけた。 「見ろよこれ」 建設途中で打ち捨てられた廃ビル、その入り口を仕切るビニールの下。敷地に一歩入れば無舗装で土と砂が剥き出しの地面になっている。そこにまだローファーの足跡が残っていた。 「きっと橘さんのだ。入ってみよう」 「おい、真。まったく……世話が焼ける」 高志郎は、こんな時に限って発動する真の目ざとさが恨めしく思えた。ずんずん進んでいく2人を舌打ちしながら追う。
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クサナギ〜蒼い剣と紅蓮の翼〜
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