泡沫の命を宿す者
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No.23
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『あれは、なんですか?』 ふいにマリカが、庭の隅にあった木製の器具を指し示して言った。 そこにあったのは、横たえた主軸から下がるゴンドラが振り子のように揺れる遊具、所謂ブランコである。 「あれは……ブランコ、というものだ」 『ブランコ』 鸚鵡返しをするマリカ。名称は理解したが、用途がわからないのだろう。まだ訝しげにブランコを見つめる。 「乗ってみるかい?」 『あれは乗り物なのですか。あそこから動くようには見えませんでした』 「ははは。違うよ、マリカ。あれは遊ぶための物だ」 『遊ぶ、ため』 男はマリカの手を引き、ブランコへと誘った。ゴンドラにマリカだけを乗せ、自分は外からゴンドラを押す。 『うわ、ああ……』 ぎいっと揺れるゴンドラの上で、マリカは転びそうになり、慌てた様子で手すりに捕まった。 『揺れました。これが、ブランコですか』 「そうだよ。楽しいかい?」
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泡沫の命を宿す者
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