泡沫の命を宿す者
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マリカに与えられた部屋にあるもののほとんどは、マリカには必要のないものだった。 本棚には本が揃っているけれど、マリカは本を読まない。ピアノが置かれているけれど、マリカはピアノが弾けない。鏡台も無意味なものであった。マリカには、鏡の意義がわからなかった。 それでもマリカは、与えられたその部屋で日々を過ごした。男の望むことを理解しているかのように。 「マリカ。起きているかい?」 男はノックの後に、必ずそう問いかけた。マリカが眠ることなどないということを、知っているのか、知らないのか。
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泡沫の命を宿す者
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