おう、と短く呟いて口の中の氷をガリガリと噛む。まだ、照れが残っているのか目線は握ったままのコップに落とされている。
優里菜は、胸の奥がチリチリするのを感じた。なんともいえない感覚。冷静になるまでは、誰かといたかった、それがコウタであればいいとも思った。それと同時にコウタなら来てくれるといった確信があった。安心感、ともいえる。
冷静になった今、一人でいたいと感じる。他人といることが苦痛になってきている。
我が儘だ…私は我が儘な女。
コウタなら、帰りたいといえば素直に応じてくれる。「女の子は、そういう生き物なんだよ」と言うだけで、そうか、知らなかった、と受け入れてくれる。深く考えない、考えようとしないのは彼の良さではある。その反面、バカな男だとも思う。
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