レースクイーンの悲劇
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「メディア宣伝用の写真を撮りたいから、そこの部屋で着替えてきてほしい」 「あっ、はいっ」 「ビキニで、ですか?」 「一応上も着たバージョンと、ビキニのバージョンと2パターン撮らせてもらうよ。将来のグラビアアイドルだからね、お二人さんは」 「ええっ、そんなぁ」 栞にとってレースクイーンの仕事はあくまで大学進学のための費用を稼ぐためのアルバイトにしか過ぎなかった。芸能界の話なんて夢のまた夢だと思っていた。 一方の紫苑はいい話が来たらそのまま乗っかってしまおうとも思っていた。
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