悪魔の花嫁
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…ようやく……この時が……迎えに……愛しの………花嫁…… 朝日が窓から降り注ぎ目をつぶっているのが難しくなった頃ベッドからゆっくりと起き上がる。それが私ミイネ=ルルイッドの朝の日課だ。 「うっ…くーー。ふぁあ。まだ眠いなあ。」 そして私は朝がとてつもなく弱いのである。 「ったくもう少し早く起きろよなあ。」 そんな声をかけてきたのは幼馴染のキッツだ。ちなみにいうと私たちは17歳。しかも家は隣であって、今こいつがここにいるのはおかしい―ということを理解した脳は 「でてけっ!!」 の叫びとともに枕をキッツの顔面に投げる。 「ってぇ!!」 見事に顔面にヒットした枕はキッツを部屋から追い出すという役割を終えてドサッという少し重そうな音を立てて床に落ちた。 はぁ。よかった、出て行ってくれて。 ここ最近私は毎晩悪夢を見る。 赤紫の瞳の男と交わる夢… 毎晩夢の中で目覚めると暗く、蝋燭が何本か部屋の隅を照らし、家一軒分ぐらいの広さの部屋には壁との隙間がないくらい大きなベッド、真紅の薄い肌かけ。 「花嫁…迎えに…迎えに…もうすぐ…。」
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