双子の宿命
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「圭、代わりに顔出しといて」 「女子会ぐらい自分で出ろよ」 「ああいうノリって苦手なの。非生産的だし」 「気軽でいいじゃん」 「やなのよ、こっちから振るネタ無いし…年上の人もいるし」 「そんなの、適当に流せばいいじゃん」 「いいの?実力テストや追試、誰のおかげでいい数字出せたと思うの?」 「それは、体育の補習でチャラだろ」 「作業の難易度が違うわよ」 圭と麗は双子だった。性別が違うので、すべて一致しているわけではない。 姉の麗ははっきりした印象の顔つきをしており、やや背も高くてスタイルも良かった。 弟の圭は温和なイメージの地味な顔で姉よりも肩幅がやや狭くて全体に細くて中性的だった。 中身はメンタルや実力では麗が上で、圭は劣化バージョンという言葉が似合っている。 持ちつ持たれつの形で入れ替わりは行われていて、同じ単位目当てでも麗の手助けは圭の高校時代で重要な役割を果たしたのに対し、圭が姉の代わりをした際はジャージ姿でグランドを走るだけだった。
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