後輩
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┗柊屋葵
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憧れて、焦がれて、夢にまで見た肢体が今、天音の体の下にあった。 目を閉じた、無防備な姿勢で。 肌に、鼻を埋める。 甘やかな匂いが、鼻腔を埋め尽くした。 「沙織、先輩……」 かすれた声で、天音は肢体の持ち主を呼んでみる。 扇状に広がったまつげが震え、少し色素の薄い瞳が現れた。 「天音君……?」 コンプレックスだった女の子のような名前に、この時ばかりは感謝する。 本当に、自分の名を呼んでくれていると思うから。 「ほ、本当にいいんですか?」 天音の上擦った声に、沙織はかすかな微笑みで答える。 「うん」
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