小さな村の秘薬
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肝心の鬼はというと、童女の視線がそこに注がれていることに気づいていなかった。 そして童女はこう続ける。 「鬼の持つ力は人にはない特別なものなの。以前、ここに貴方の同族がたむろしていたの。貴方がここに住み着くようになる直前の話よ。彼等も貴方と同じく迫害されていて、力もあったわ」 「それでこの廃屋に寄り集まっていたのか」 「そうよ。でもね…ある夜、その彼等の溜め込んだ力は暴走しちゃったの。同族が集まり、力と力が反応し合って増幅していった」 「それで彼等は村人に殺されたのか」 「違うわ、私がこの水晶に封印したのよ」 桃太郎と名乗る童女は小屋の角に置かれた木箱を指差した。鬼が開けてみるとそこには、手のひらより大きな水晶がいくつも入っていた。 恐らくは封印された鬼の人数分であろう。強大な力を感じた。 「俺もこの水晶の一つとなるのか」鬼は覚悟を決めたような表情をしていた。 「わからないわ。貴方の溜め込まれた力がどのように作用するか私にも分からないの、封印しなければならない事態にならないように祈ってるけど…」 そう言いながら桃太郎は不安そうな顔を見せた。
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