明治一代助平男
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その日も俺はとある貴族の屋敷で開かれた舞踏会にお呼ばれしていた。政府高官や他国の大使達も招かれたかなり大きな舞踏会だ。 …と言っても“西欧の猿真似”と揶揄されたあの鹿鳴館すらまだ無い時代、この頃の社交界など欧米人の目から見ればお笑いだろう。 集まった面々も軍服や燕尾服などより直垂(ひたたれ)や裃(かみしも)の方がしっくり来そうなヤツラばかりだ。 だいたい平面顔に短足胴長の日本人がいくら張り切って着飾った所で……いや、よそう。俺も“お笑い”の舞台を演出している役者の一人なんだから。 それに俺はここに集まった連中とは違って“ちゃんとした目的”が別にあるのだ…。 「やあ種成殿、ご機嫌よう」 「おお、これはこれは精麿(やすまろ)殿、ご機嫌よう」 そんな事を考えていると俺と同い年くらいの一人の青年が話し掛けて来た。俺達は形式通りの挨拶を済ませるとニヤリと笑い合い、周囲に聞こえないよう小声で話し合い始めた。 「ほっほっほ…種成よ、今宵もなかなか良い娘が揃っておるでおじゃるなぁ〜」 「精麿、お前その“おじゃる”ってのいい加減やめろよ。その内レディーの前でウッカリ出ちまうぞ?」
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