バトル・ザ・ヴァンパイア
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ペンネーム
┗ヤマメ
本文
――ギ、イィ・・・。 放置されてかなりの時間が経っているであろう分厚い木の扉をゆっくりと開ける智。 中はやはりと言うべきか、こもった空気と大量のホコリが積もっていた。それが、扉を開けたことで入ってくる風に舞って彼の視界をさえぎっている。 「う、ごほっ、ごほっ・・・。 酷いホコリだ・・・でも、中は結構広いな」 右手で口と鼻を覆いながら、彼は今見える視界でエントランスであろう場所を見渡した。 木で出来た屈折階段に、今彼がいるところから見て左斜め前方にある木製の扉。上を見上げればうっすらと見えるシャンデリア。 時代が時代ならさぞ美しかったことだろうそれらは、全てが等しく時間をピタリと止めている。 「うぅ・・・やっぱ帰るかなぁ・・・」 薄暗いエントランスを見渡しながら彼はポツリと呟く。地域の住人から幽霊館と言われる事の一辺を味わった彼は、理性から発する警戒音にやや怯えてしまう。 しかし、そんな事も次の瞬間にいとも簡単に消し飛んでしまった。 香りである。放置され、ホコリやカビ等の臭いが満ちたこの空間の何処からか、今まで生きていた中で一度たりとも嗅いだ事のない甘くて芳香な香りが彼の嗅覚を刺激したのだ。
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