恰幅の良い髭面の軍人が現れた。
「良く来たでごわす。おいどんがヒノクニ海軍の総司令官、ヤマダでごわす」
「よろしくお願いいたします。ヤマダ提督」
ヤマダと握手するアーネット。
リュウはディースに小声で尋ねた。
「変な言葉遣いだね?」
「あの人達はサツマ領の出身ですから…」
「サツマ領?」
ディースの話によると、今から十年前、ヒノクニでは革命戦争が起こった。
もともとヒノクニは皇帝から統治権を委託されたショーグンの政府によって平和の内に治められていたが、十数年前に列国の圧力に屈して開国した。
この弱腰なショーグン政府に激しく反発したのがサツマ領とチョーシュー領であった。
彼らは列国に学んで近代軍を組織し、ショーグン政府を打倒した。
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