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種蒔きサンタ
官能リレー小説 - 若奥さん

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種蒔きサンタ 1

ほーっほっほっ…
あ、ワシ?ワシはサンタ歴45年のベテランサンタ。普段は、お前さん達の近くにもいるじゃろう髪の薄い中年太りのオッサン、いやお爺さんかの?まぁそんな感じなんじゃが、クリスマスの夜にだけ、サンタクロースになるんじゃよ。…秘密じゃよ?
あ、ただ、ワシの場合は可愛い子供にプレゼントを届ける優しく素敵なおじさんじゃなくての。若く美しい奥様に、その、まぁ、子種を蒔いておるんじゃ。
え?なんでそんな事をって?
決まっておろう、ワシはそうやって人妻を孕ませてはワシの子を産ませるのが好きなんじゃ。
いや、みなまで言うな。わかっておる。最低じゃなワシは。うん、まぁでもワシはサンタじゃから。プレゼントがワシの遺伝子って事でな。うん。
で、また来た訳じゃ。クリスマスイヴ。気合い入るの〜。年甲斐もなく、今日だけは金玉フル稼働…あ、下品過ぎるかの?とにかく昂るんじゃよ。ほーっほっほっ。
さぁて、ボチボチ始めるか。ワシ、やっぱりサンタじゃから、ちゃ〜んと訪問するお宅の情報を仕入れてある。サンタネットワークを侮っちゃいかん。あ、もちろん他のサンタさんはみんなの知ってるサンタさん達じゃから誤解しないよう。
で、ワシはサンタファイルを取り出す訳じゃ。ただのクリアファイルしゃが、サンタが使ってるんじゃから構わんじゃろ?
ワシは、調査書の束を取り出した。ど、れ、に、し、よ、う、か、の♪


「ハァ…信じらんない…」
そう呟いて間野 詩織(まの しおり)は溜め息を着いた。テーブルの上にはローストチキンにワインにケーキ…その他にも豪華な料理の数々が並んでいる。詩織は今年25歳、二年前に今の旦那と結婚した。その旦那との仲は近頃めっきり冷え込んでしまっている。夫婦生活もほとんど無い。何とかならないものかと思案していた詩織は、一年前のクリスマスの事を思い出した。二人で仲睦まじく祝い、そして夜はベッドで激しく愛し合った…。
そうだ…クリスマスだ。詩織は思い立ち、夫に内緒で密かに準備をした。夫にもう一度、二人がまだ愛し合っていたあの頃を思い出して欲しい…そんな切なる願いだった。
だが、その期待は裏切られた。先ほど夫が職場からメールして来たのだ。
『悪い、今日は帰り遅くなるから、先に食っててくれ』
「何よ、それぇ…」
詩織は泣きたい気分だった。
ピ〜ンポ〜ン…
詩織が諦めて一人寂しく食事を食べようとした時、チャイムの音がした。
「章吾(しょうご)!?もしかして仕事、早く終わったのかしら…!?」
詩織は期待に胸を踊らせながら玄関へと急いだ。
ガチャ
「…章吾っ!!」
「ほーっほっほっほ!メリークリスマス!詩織さん」
「え…えぇ〜〜〜っ!!!?」
詩織はたまげた。何とそこに居たのは、赤い帽子に赤い服、白い豊かな髭を生やした、ステレオタイプなサンタクロースそのものだったのである。
「あ…あなた誰なの!?」
「ほっほっほ!見ての通りのサンタじゃよ。あんたにプレゼントを持って来てやったぞい」

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