羞恥小屋に堕ちた職場の先輩 1
同じ職場で働く彩乃さん。
30代バツイチで独り身の彼女。
真面目で仕事が早く、職場ではみんなから頼りにされている。
自分は中途採用で入社したばかりであり、入社5年目の彩乃さんは自分より歳は下だが、自分の先輩にあたる。
仕事ができる彼女は自分より責任ある立場にあった。
黒髪のミディアムヘアであまり派手な外見ではないが、目鼻立ちがしっかりとした美人。
スタイルも決して太ってはいないが、下半身が少しむっちりとしていて色気を感じる。
見た目の良さからお客さんにも人気がある。
ただ、真面目な性格ゆえ男っ気は全くない。
再婚しようと思えばすぐにでもできるんだろうが、興味がないのだろう。
自分はそんな彼女に好意を抱いてしまっていた。
「おはようございます。(今日も可愛いなぁ…。)」
「あ、おはようございます。」
いつも通り少し素っ気ない彩乃さんの返事。
男に媚びる様子が一切ない。
数日前、意を決して彩乃さんを食事に誘ったのだが、見事に断られてしまった。
「そういうのは行けないです。」と、はっきり拒否されたのだが、彩乃さんへの好意は日に日に増すばかり。
「この間の始末書、まだ出してないよね?早めに出してね。」
「あ…すいません!すぐ出します!」
「お願いね。」
そういうと彩乃さんはその場を後にした。
自分のこと、男として見てはくれていないのだろうな。
ミスの多い後輩という程度だろう。
情け無い。
数時間後、とある会社の社長が訪れた。
嫌味っぽい言い方が多く、少々面倒くさいその社長はウチの社員からはかなり嫌われていた。
「また来たよ、あの社長…ありゃー、事務の子グチグチ言われちゃって可哀想。」
対応した若い事務の子が小言を言われている。
すぐに彩乃さんが駆け寄る。
「申し訳ありません。こちら、注文されていました商品になります。」
「あぁ、いつもありがとう。君はいつも仕事が早いね。それに比べてこの事務員は…。」
「大変申し訳ありませんでした。ただ、そこまでおっしゃらなくてもいいと思いますよ。」
彩乃さんが強気な対応で社長を黙らせていく。
「まぁ、いい。また宜しく頼むよ。」
あの社長も彩乃さんには強く言えないようで、すぐに帰っていった。
「すいませんでした。本当にありがとうございました。」
「あんなの気にしなくていいからね。」
事務の子を優しく励まし、彩乃さんはまた仕事に戻っていった。
「彩乃さんって本当頼りになるよな。格好いいなー。」
職場では皆の憧れになっていた。
やっぱり素敵だな。
俺は彩乃さんのことばかり考えてしまい、全然仕事にならない。
あんな人と付き合いたいな。
向こうは全然相手にもしてくれないが。
彩乃さんへの想いはどんどん強くなっていた。
数分後、外に出ると先程の嫌味な社長がまだ駐車場にいた。
何してるんだ?
車が調子悪いのだろうか。
様子を伺っていると、社長と目が合ってしまった。
「…どうされました?」
俺は仕方がなく声を掛けた。
「エンジンが掛からないんだ。クソ、急いでいるのに!」
「少し見させていただいて宜しいですか?」
俺は車の事に関しては多少知識があり、すぐに対応できた。
「掛かった!ありがとう!これでなんとか大事な打ち合わせに間に合いそうだ。」
「いえいえ。お気を付けて。」
「今度お礼をさせてもらうよ。これを。」
渡された名刺を受け取ると、社長は車を発進させた。
「お礼とかいいって…あんまり関わりたくないな…。」
数日後、社長から自分宛に連絡があり、仕事終わりにとある店に来るよう言われた。