謎の学校 6
―それにしても、さっきから気になることがある。
教師は俺以外はみな女性。
それに、さっきから廊下を行き来する生徒も女子しかいない。
…赴任前に渡された資料には、男子生徒もいるとあったのにな…
実はその資料は嘘だった。
本当は女子生徒だけで男子生徒はいなかったのだ。
俺が見た女子生徒たちはみんなツインテールにしていた。
実は校則でツインテールにするように決まっているのだ。
思い切って彼女達に聞いてみよう。
「ここは…男の教師や、生徒はいないのか?」
その答えは。
ゆかり「今は、実は原久田さんだけなんです」
千鶴「原久田さんは『選ばれし者』なんですよ」
「選ばれし者?」
麻由美「ええ…前にいた男の先生が辞められて、その代わりなんですけど」
「その前任者は、どうして…」
まさか、生徒か教師に手を出して、クビになったのか?
舞「たぶん、原久田さんが今考えていることとは、逆の意味でやめられたんですよ」
逆、ということは…
俺が想像したのは…女子生徒や女性教師に囲まれ、あれやこれやさせられる…
いわゆる『逆レイプ』。
それに耐えられなくて、過去の男達は逃げるように辞めていった、ということなのか…
前にいた男性教師がなぜ辞めたのかわからないまま二ヶ月が過ぎた。
6月になったので夏服になっていて、生徒も先生もブラが透けていて、ひざ上20センチのミニスカートになった。
実はみんなこんなに可愛いのに処女だった。
俺が前に男性教師が辞めたのは逆レイプではないかと思ったのは間違いだった。
なんだか、校内すべての女性が俺を誘惑してるように見えるから困る。
これが起こるのは学校にいるときだけではない。
前にも言ったとおり、山奥にあるこの学校は全寮制だ。
当然、生徒だけでなく俺を含む教師にも部屋が与えられる。
この学校に存在する男は俺だけだ。
風呂は共同浴場。
当然、すべての生徒と教師が利用するから、物凄く広い。
女性ばかりの中に俺が一人…どうなるかは想像したくもない。
仕方ないので、俺は時間を極力ずらして風呂を利用している。
さすがに、男性用トイレはあるけどな…