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天使なお嬢様
官能リレー小説 - 年上

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天使なお嬢様 1

古川一樹は悩んでいた。

世間は夏休み到来で浮かれまくっているのにまったく楽しくない。
高校受験を控えてるのも理由の一つではあるけどそれだけじゃない。
中途半端に成績がいいのが災いして両親からも学校からも変に期待されているのがつらい。

今日は朝から市民図書館に籠って勉強していた。
時刻はもうすぐお昼、どこかで外食して帰ろう、そう思っていた。


「ね、暇でしょ、俺らと遊ばない?」
「あ、あのねぇー…」

女の子がなんかガラの悪そうな男2人組にナンパされて困っている。
小柄でかわいい子だ、可哀そうに…

「あっ!ダーリン♪」
!?
女の子は一樹の姿に気づくと彼の腕をぐっとつかんで手繰り寄せる。
「え?えっあのっえっ??」
「もう、待ったんだよー、おかげで変なのにつかまっちゃったじゃない―」
もちろん一樹は彼女のことなど知らない。

「チっ、彼氏持ちかよ」
特に詮索されることなく2人組は去っていく。

「ありがと、助かった」
「そりゃどうも」
身長168cmの一樹に対しだいぶ小柄だ。150あるだろうか。

「お礼にランチ奢るよ、優しいヒーローさん」
「えっ!?」
まさかの言葉が出てきて焦る一樹。
「あ、あのっ」
ギュッと腕を組んでくる彼女。小柄なのにかなり胸にボリュームがある…一樹はドキドキして仕方ない。

「柏原萌。こんな見た目だから信じてもらえないだろうけどさ、いちお―大学生だよ」

「いつも一人で?」
「今日はたまたま…でも、うちの学校じゃ、あまり図書館好きな子いないけど」
二人はイタリア料理の店に行くと互いのことを話す。萌は可愛い反面知的なタイプでなく、山奥の女子大に通っており、学生アパートに外国人学生がいて居心地が良くないので図書館に来ていた。
「へえ、高校も女子校だったんだ」
「でもね、でもね…処女じゃないよ。一樹くんぐらいの子とね」
「本当に?」
「まあ、三人がかりだから、ちゃんとできたんだけどね。他の子は上に乗ったんだけど、私のときにはぎゅって抱きついてきて…」
「萌さん、もうお酒はやめたら…」
店を出ると、二人は別れる。互いにメール交換も行う。一樹が帰宅して自分の部屋に持った頃、彼女からのメールをチェックすると胸の谷間やスカートの中の画像が添付されてた。
一樹は苦笑いしつつも、女子校出身らしいいたずらだと感じた。


「萌さん、本当に入るんですか?」
「だって、一樹くんの学校の図書室開放されてるんでしょ?一緒に行こ」
二人は一樹の学校の前にいた。メールのやり取りで萌が急に一樹の学校に興味を示し、彼女は短時間の間に彼の学校のジャージの中古を入手して出入りできる服装を整えていた。
「服がそうでも、バレたりしませんかね」
「まだまだ青いね、女子は夏休みに変わるんだよ」
一樹は胸は中三のレベルを超えてると呆れつつも、学校では部活が中心に動いており、図書室の出入りの管理は緩くて中も同じクラスの生徒はおろか開いているテーブルのほうが多い。
一樹が勉強している間、萌はずっとラノベを読んでいた。書店のカバーがあったのが唯一の救いであった。
「今日はありがとうね。ちょっとスーパーのおトイレで着替えるから、一樹くんも家で着替えてからきて」
「はいはい」
萌のわがままに困りながらも、彼は律儀に私服に着替えてからスーパーにいくと、二人でバスに乗る。
「どこいくんですか?駅前とか」
「ひみつ」
彼女が指示するバス停で降りると国道沿いからインターチェンジの側まで歩く。
「ここでいい?」
「ちょ、ラブホじゃないですか?」
「そうそう、受験生だったね。これでスキャンダル対策も万全」
「そうじゃなくって!」
萌はサングラスを取り出して一樹にかけさせる。しかし、一樹は納得しない。
「本当は家庭教師にでもなってあげれたらいいんだけど、あんな大学通ってるようじゃムリだもん。その代わりに、ひと夏の経験をと…今日までの感じだとカノジョいなさそうだし」
「しかたないですね、萌さんが欲求不満のままで変な男にひっかかると困るし…おごってくれるんなら」
「じゃあ、それでキマリってことで」
ラブホに入ると、当然他の男女もおり、とくに呼び止められることなく部屋を選んで入室できた。
「なんだか実感がわかないです」
「これで一樹くんの童貞がもらえるなんて、夢みたい。お金出してあげたいくらい」
「ここのお代だけで十分です」

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