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女嫌いが女になったら
官能リレー小説 - 学園物

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女嫌いが女になったら 86

と、そこに。パチパチと拍手しながら近付いてくる遥と小百合達だった。小百合や弘美は、もう恍惚の表情を浮かべ、衛も驚いている様子だ。

『やっぱり本物ね、貴女。凄いわ。』

『・・・。そッスか。』

もはや数世の顔に覇気はない。流されるままに暴走した自分に、心底落胆しているようだ。さらに。

『もうこれで大会優勝間違いなしね!指導お願いしたわよ、キャプテン!』

『はーい!!頑張りマース!!!』

涙を流しながら笑顔で返事をする数世。こうして数世は、自らの愚行により、逃げる事は出来なくなったのである。
 
その後衛に
「ホント馬鹿だね数世は・・・」と言われ更に落ち込む数世であった
数世は、再び列に戻る。
『はぁ・・・なんであんなことしたんだろう・・・』

落ち込んでいる数世だが、ギャラリーの反応はちがっていた。

『あぁ〜〜数世さんのダンス。もっと見たいですわぁ〜〜』

『最高やでぇ、もっと見させてくれへんか〜〜〜。』

『マイハニーーー!!ぁあ・・この胸のトキメキはーーー!!』

ぴーぴー、と口笛とともにアンコールの手拍子。
落ち込む数世とは裏腹に、体育館内のボルテージは高まっていったのだ。
 
『あ〜!うるさいうるさい!私はもうやりたくないんだ!』

首をぶんぶんと振り、いやいやをする数世。小百合や衛もそれが良い、と頷いている。

数世が弘美の制止を振り切り帰ろうとすると、後ろから不意に声が。

『待って下さい、先輩!』

『あ?』

くるりと振り返る数世。声の主は四人組、チア部の一年生だ。

きつめな顔立ちで、黒髪のショートがよく似合う、勝ち気な疾風望(はやてのぞみ)。

茶髪でミドル、ぱっちり目の元気娘、児玉ひかり(こだまひかり)。
 
黒髪のロングにピンクのリボンをした、柔らかい表情のおっとりした谷川小町(たにかわこまち)。

そして童顔で釣り眉のぱっちり目、茶髪のショートに頬の絆創膏が可愛らしい、浅間翼(あさまつばさ)。

この四人が噂の新幹線娘である。先ほど数世に声を掛けたのはこの中の翼だった。

『先輩?え?私?』

大きな瞳をぱっちりと開き、自分を指差す数世。大きく頷く新幹線娘。

『数世先輩、すっごくカッコよかったッスよ!』

と翼。

『先輩、セクシーで可愛くって・・・素敵ー♪』

とひかり。

『凄いです、先輩。』

と望。
 

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