女子プロレスの世界-NO・01 65
門源萌である
10月10日
5724人の超満員札止めの中
第1試合 和久津英里和のデビュー戦が
まもなく始まる
紺色の水着に真新しい白のリングシューズで 和久津英里和はリングに向かう
青コーナーで門源萌を待つ
赤コーナーに門源萌がリングインして
ボディーチェック後レフリーの岡田美紀子が2人をリング中央へ集め
「今日も たくさんのお客様が来てくれた お客様を楽しませる試合をしなさい」
そう言った
岡田美紀子レフリーは 半年前レフリーになった新人レフリー
高校卒業後
入門 デビューまで3年かかった
デビューして5年目の時
怪我で引退
引退後 大学へ進学
卒業後 女子プロレスの世界への未練が断ち切れなかった
会社に直談判して レフリーに採用してもらった
門源萌が何故デビュー戦の相手にえらばれたのか?
それは峰岸葵会長が
あみだくじで決めた
この事は会社の偉いさんしか知らない
和久津英里和は両手を出し
「宜しくお願いします」
深々と頭を下げた
門源萌も頭を下げて彼女も両手で握手した
2人は コーナーに戻りゴングを待つ
いよいよゴングがなった
門源萌が先に仕掛けた
ドロップキック
首投げ
スクールボーイ
休む間など
無い
徹底的攻める
だがオリンピック柔道金メダリスト
腕を取り
一本背負いから
すぐバックに回ると
スリーパーホールドへ
ロープが近かったため
足でエスケープされた