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祭壇の呼び声
官能リレー小説 - その他

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祭壇の呼び声 1

それはまだ、人類が文字というものを発明する前の時代。
腰に毛皮を巻いただけの粗末な服装をした男達が、石で造られた祭壇の前にひざまずいていた。
その数は十人ほど。彼らは一様に真剣な面持ちで、目の前にある祭壇を見つめている。
祭壇の上には、大きな鳥の羽で作られた冠が置かれていた。
「我らの神よ…」
そのうちの一人が、おごそかな口調で言うと、他の者達もそれに倣うように口々に同じ言葉を繰り返す。
毛皮に覆い隠されたペニスからは我慢汁が滴り落ち、彼らの興奮の度合いを示している。
そして―――
「偉大なる神よ!」
一人の男が叫ぶと同時に皆一斉に立ち上がり、手を合わせて目を閉じた。
すると次の瞬間、祭壇に置かれていた冠が宙に浮かび上がる。
光が射し込み、祭壇もに祈る男達にも降り注ぐ。
ここは洞窟のはずなのに、まるで空から降り注ぐような光だ。
神々しい光は、場を優しく照らしている。
「おお」
男達が、目を見開き仰ぎ見る。
浮かび上がった冠の下に、少しずつ浮かび上がるものがあった。
少しずつ形をとり、ぼやけていた姿がはっきりする。
きらきらと輝く、金色の髪。
ぱっちりとした大きな碧眼。
みずみずしい、ぷりっとした小さな唇。
鼻筋の通った、程よい丸みを帯びた整った顔。
首から下も程よく肉の乗った、柔らかな肢体。
神の威厳を示すように聳える、メロンのような大きな乳房。
腹部は見事にくびれ、多産を保証するかの如く骨盤は大きく。
むっちりとした太腿に支えられ、その先にはしなやかな美脚。
その全身を包む絹のような肌には、人の手では今はまだ作り出せぬ透けた衣をまとっただけの、艶やかな姿だ。
乳首も、女性のみが持つ割れ目も、衣を透けて見えている。
彼女の頭には、さっき浮かび上がった鳥の羽の冠が載っている。
男達は感動のあまり、彼女を見つめたまま声も出ない。
神々しく女性的な魅力に溢れた彼女の後ろに、また少しずつ人の形が浮かび上がる。
ある者は槍を手にし、またある者は料理を盛った皿を丁重に持った、美しい娘達だ。
冠を被った、豊満で高貴さに満ちた美女が、澄み渡る声を発した。
「わたくしを招いたのは、あなた達ですね。如何なる用向きかしら」
その問いかけの声だけで、辺りがさらに清められるようですらある。
男達の先頭にいた者が、恐る恐る答えた。
「あ、あなた様が、ゾーイ様でしょうか?」
「いかにも。わたくしこそは豊穣と愛の女神ゾーイ」
女神ゾーイはそこで腕を振り、背後に控える美女達を示す。
「そしてこの者達は、我が侍女たる天女達」

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