PiPi's World 投稿小説

フラれた者同士
官能リレー小説 - その他

の最初へ
 -1
 1
の最後へ

フラれた者同士 1

遊園地の入り口前
「はぁ」
付き合っていた女の子にフラれてしまい、ため息しかでてこない。
「ん?なんだ?」
すると目の前で人目を気にせず何か大声で揉めてるカップルがいた。
僕より年上のカップルかな?
「別れるってどういうことよ!」
「さっき言ったとおりだ。もう、お前には愛想が尽きたんだよ。だから二股したんだよ。」
「サイテー!意味わかんない!さっさとどっか行きなさいよ!もう、顔も見たくないわ!それと、私の部屋の合い鍵も返しなさいよ!」
男はポケットからカギを取り出し、女に返してどこかに行ってしまった。

そして、その女の人が振り返る。
怒ったままの顔つきだけど、ビックリするぐらい綺麗。
胸のボリュームも凄くて、身長もスラッと高くてモデルみたい。
てか、彼氏・・・
こんな美人振るってどう言う事だ。
確かに彼氏も相当イケメンで美男美女のカップルに見えたから、彼氏の方も相当モテるのかもしれない。

と、そんな風にぼんやり見てると目が合った。
彼女がツカツカと此方に寄ってくる。
怒り肩で足音も大きい。
何かちょっとヤバそう・・・

「そこのキミ」
「あっ、えっ、なっ何っ?」

彼女の剣幕に八つ当たりでもされそうで一瞬身構えた僕だったのだ。



一時間後・・・
僕と彼女は居酒屋に居た。
彼女・・・梨紗さんは既に出来上がってる。

「へー・・・それは智樹くんが一方的に可哀想よねぇ」

赤ら顔で焼酎ロックを飲む梨紗さん。
彼女は28歳で大学生の僕より8つも年上。
綺麗な大人の人だけど、気の強い性格が彼氏と別れた理由な気がする。

因みに僕の方は、付き合ってた幼馴染みの彼女が浮気してるぽいと言う話を聞いて探りを入れに遊園地に来ていた。

そしたら彼女がイケメンと腕組んで歩いていたのを目撃した。
僕の前では見せた事が無いような蕩けた顔で男と腕を組んだ彼女は、その男とキスまでしていた。
それにショックを受けて、彼女が一人になった瞬間に突撃してみたら・・・
『もう私、身も心もあの人のモノだから』とアッサリ認めて彼女は微笑んだ。
もうソイツとは一年以上二股状態で、僕とは無かった身体の関係もあったとバラして彼女は去って行った。
そうして、僕はフラフラと遊園地出入り口の前に来て暫く悲嘆にくれていた訳だ。

「その話聞いて思ったんだけどさ・・・智樹くんの彼女ってこの子?」

飲み始めて直ぐに名前呼びしてきた梨紗さんがスマホを見せてくる。
そこには僕の彼女だった子が写っていた。

「えっ?!どゆことっ??」
「どうやら智樹くんの彼女は私の彼氏とデキてたって事ね」

あ・・・
確かに。
梨紗さんと言い争っていたイケメンは、僕の元彼女と一緒に居た男と似ていた。
そんな偶然に何故か思わず笑ってしまう。

「ねぇ、私達も付き合わない?」
「ええ!?」
「だってさ、これって何かの縁と思わない?互いの彼氏彼女が浮気してたなんて凄い偶然じゃん」
「た、確かに.でも、梨沙さんいいんですか?僕達まだお互いのこと全然知らなくて...」僕の方はこんなにスタイル抜群な美人と付き合えるなら大歓迎だが、互いによく知らないという問題がある。別に疑っているという訳でもないけども

「いいの、これから知っていけばいいじゃん?私、智樹くんは悪い人に見えないし、ね?」
そんな風に言う梨紗さんに気圧される僕。
梨紗さんはかなり酔っ払ってるぽいからの発言もあるが、話が急過ぎる。

とは言え居酒屋も閉店時間が迫り、会計時に『今日は奢っちゃうから!』と言いながら財布を出して、床に小銭を撒き散らす酔っ払いを放置もできない。
結局、付き合う付き合わないは後回しにして、梨紗さんを家まで送り届ける事になった。

まあ、僕もそうだけど、こんな状況だと酔っ払いたくなる。
僕が酔っ払わなかったのは、梨紗さんがかなり酔ってしまったからなのもある。
家まで送る間もしどろもどろ。
一人でタクシーに乗せるのも心配で、結局マンションまで来てしまった。

「入って頂戴っ!泊まって行ってもいいから!」

酔っ払いの梨紗さんは靴を脱ぎ散らかしながら僕の手を引いていく。
酔っているからアレだけど、普段はきっちりしてるみたいで玄関から手入れは行き届いている。
それに住んでるマンションも結構いい所だ。

SNSでこの小説を紹介

その他の他のリレー小説

こちらから小説を探す