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格好が・・・
官能リレー小説 - その他

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格好が・・・ 12

 「えっ、こんなの穿くんですか?!」
 男子の役員、二年生の高石駿はその白のビキニパンツを見て後ずさりした。
 彼は下着もトランクスだったので、そのようなパンツはかなり露出度が高いように感じられた。

 「ほら、カッコいいよ」
 優奈は、その水着の業者のパンフレットの上の、そのパンツを着用して水辺にいる男性の写真を見せた。
 「それは…そのイケメンが穿いたからでは?」
 「穿いてみたら」
 遥がそのサンプルを持って駿に近づいていく。
 駿はさらに後ずさりして、ついに壁際まで来た。

 「穿いてみて、やっぱりよくないなら、それを反対意見として言えばいいじゃない」

 優奈の言葉に、駿は観念した。
 バスタオルが投げ渡された。
 駿はその場で手早く着替える。

 「アタシも着てみようかな」
 
二人とも白の水着を着てみた。
だがその時、その水着が濡れたらどうなるかまでは確かめなかった。
そして、その水着を着ての初めてのプールの授業が始まった。
男子の水着は水に濡れても透けなかったが、女子の水着は水に濡れたら完全に透けて裸と同じなった。
「キャ〜!何これ!色が白だから嫌な予感がしたのよ!」
こうして女子の水着はまた元のスクール水着に戻ってしまった。

 優奈は落胆した。こんなはずではなかったのに。
女子も男子も、みんなが“カワイイ”と思って、喜んで着た白い水着だったのに。
 麗美をきっかけにして流行った、ミニスカ白タイツスタイルは“プリティーホワイト”の愛称で親しまれた。優奈としては、今回の白い水着が、白タイツに続く新たな“プリティーホワイト”になることを期待していた。
 このままではあきらめきれない。白い水着とはいっても、今は素材や製法次第で、たとえ濡れてもそう簡単には透けたりしないはずではないか。
 優奈は、業者に水着の改良を依頼することを提案した。

 一方、泉達は、せっかく購入したのだからと、透けてしまう白い水着を下着代わりに、制服の内側に着込んでいた。下校時には、ブラウスのボタンを全て外して正面をオープンにし、おヘソ丸出しの格好になっていた。

 しばらくして、水に濡れても透けない、改良型の白い水着のサンプルが届いた。
優奈は、自らそのサンプルの水着を着てプールに入った。そして、結果は大成功、その水着は全く透けることはなかった。
こうして、女子も男子も再び白い水着を着て泳ぐようになった。

 生徒会は水着コンテストをやることにした。参加者を新しい白い水着姿でステージに立たせて披露し、全校生徒の投票結果で、男女別に順位を競うという企画である。
 生徒会は生徒達に参加を呼びかけた。
 女子ではまず、麗美に雪乃、泉が参加を表明した。
 男子では、麗美の“彼”の秋山光平が、麗美に誘われて参加することにした。
 光平はかなりのイケメンで、長身でスタイルもよいスポーツマンで、麗美にとっては自慢の“彼”であり、女子の人気も高かった。
 光平は初め、男が水着コンテストなんてといって参加を渋ったが、
「コーくん、一緒に参加して…一緒にトップを目指そうよ。お揃いの白い水着でツーショットしようよ!」
麗美にそう言われて参加を決めたのである。
その他にも、男女問わず、ルックスやスタイル、肉体美に自信のある生徒達が参加を申し込んだ。

「アタシも出たいなあ…」
遥は出られないのが残念であった。
遥や優奈も参加したいと思ったが、主催する生徒会役員の立場から、参加を控えた。

 「うーん、やっぱ、麗美先輩と雪乃先輩がトップと2位かなあ」
 泉は、出揃った水着コンテストの女子のエントリー一覧を眺めてつぶやいた。
 「でも、私たちは泉に投票するよ」
 「今は先輩方の方が上でも、先輩方が卒業すれば絶対泉がトップだよ」

 泉はもう一度エントリー一覧に目を落とした。
 「この一年の子、超気になる。知ってる?」

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