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いわゆるエロ女勇者と冒険してます
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いわゆるエロ女勇者と冒険してます 1

プロローグ

女勇者も生まれていきなりビッチでエロかったわけではなかった。処女で恥じらいがあった乙女だったらしい。魔王に敗れてあんなことやこんなことをされて、淫乱になる呪いを施された……ならまだわかる。
「どーするの、勇者ちゃん……」
旅の途中で大きな都の賭博場で、女勇者と仲間たちは途方に暮れていた。
「剣士もここは大勝負って言ってたよね」
「うん、言ってたぁ」
勇者と歌って踊れるが戦闘力はなさすぎるたれ目の僧侶が、キレている女剣士をじっと見ている。
正確には彼女の大切な装備品を。
魔法使いは宿屋で熟睡中。
あまり酒が強くないのに飲んだせいである。
「これはダメっ、手放さないから!」
「えー、いいじゃない、勝ったらもっといいのを買えるんだし」
女僧侶に言われてたじろぐ女剣士。
「どっちにしろ宿屋に払う宿泊代も……えうぅっ」
「泣くなっ!」
途中まで、用心していた。小出しにして勝ったり負けたりして、元金より少し増えたあたりから勇者や僧侶は強気になった。
「一気に半額勝負で勝ったらすごいよねー」
「うん、やってみる」
勇者と僧侶はたまたま、それで勝った。
「よし、もう一回いってみよー」
「おー!」
所持金ががっつり増えだした。
はしゃいでいる勇者と僧侶。
黙っていたが内心では一番興奮していた剣士が、勇者と僧侶に言った。
「今、最高についてる。大勝負なら今でしょ?」
魔法使いがいたら冷静に勝ち逃げと言ったはずだが、この夜に限って一緒にいない。
僧侶が首をかしげた。勇者には見えていない。
勇者と剣士がカード勝負を熱く見つめている。
「大勝負だからって全額賭けるなんて」
「あー、大負けしてる!」
僧侶がトイレに行っているうちに悲劇が起きた。
このまま装備を買い取りしてもらい、宿屋に帰れば剣士が落ち込むだけで旅に支障はなかった。
「鎧一式だけですとこれだけですが、剣もつけてもらえれば……」
賭博場にいた商人と僧侶が交渉していた。
それを遠目で見ていたのは、賭博場のオーナーである。
でっぷりとした腹を撫でながら様子を見ている。
勇者だろうが、カモなら容赦しない。
ひそひそと賭博場のオーナーに手下が情報を伝える。もう一人、酒場にいたときは美人がいたと聞いてオーナーの細い目がぎらりと光る。
剣まで売ってしまったからには、負けるわけにはいかないと剣士が気持ちを切りかえているようで、賭け事にはまっている。
魔法使いがいれば「素手で殴って倒せる魔物を倒して、安い木刀を買って、しばらくお金を貯めれば?」とアドバイスできたはずだが、いない。
大勝負に負けてもう帰りたい勇者。
帰って朝になったら魔法使いに説教されるのを気にしている僧侶。
「適当に勝たせてから、レートの高い勝負に誘って巻き上げろ」
賭博場のオーナーはそう指示を出した。
夜はまだまだ長い。
再び大勝負で負けた魔法使い以外の勇者一行。
レートが高く借金を背負うことになった。
「お父様、お母様、どうしたらいいの?」
勇者は王族だが、王と王妃は魔王の手下に呪いで石像にされていて、姫勇者の非合法賭博場の借金を払ってくれるはずもない。
「三人とも、借金を返したければ……」
借用書をひらひらさせて、オーナーがにやりと笑う。賭博場の地下にあるオーナーの執務室で三人は並んで立たされていた。
翌朝、仲間が戻っていないと気づいた魔法使いは危険を察知して、宿屋にさらに一泊すると勇者の名前で受付で延長を申込み、都から逃げ出した。



僧侶はたれ目の童顔だが、歌唱力と舞踏の才能、そして水着まがいの踊り子の衣装を身につけると、巨乳だったので大人気であった。
裏賭博場が摘発される直前、僧侶は賭博場の客だった酒場の店長にスカウトされ、踊り子に転職していた。

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