淫乳邪牝〜魔男根に飼われし者〜 14
警戒心を抱いていた麻弥香はここでようやく気付く。
今まで優しくしてくれた目の前の女性が、実は危険人物であったことを。
しかしもう遅い。遅すぎたのだ。
そのことを知らない麻弥香はいつでも逃げられるように後ずさりする。
「あらあら怖がらせちゃったかしら。大丈夫・・・?」
「ひっ・・・!?い、いやあああぁぁぁっ!?」
心配したしのぶが手を伸ばす。ここでついに麻弥香は我慢の限界を超えた。
悲鳴を上げ、一目散にそこから逃げ出す。
出口がどこにあるかなんてわからない。ただ一刻も早くこの場所から逃げ出したかった。
そんな彼女に、しのぶは後ろから声をかける。
「あら、お出かけ?お散歩するのはいいけれど、早めに戻っていらっしゃいねー?
なりたての身体に飢えはけっこう厳しいからー」
しのぶがどれだけ重要なことを言っているかなど知ろうともせず。
麻弥香は森からの脱出を開始した。それが絶対不可能であるとも知らずに。
とにかくここから早く離れたい・・・
麻弥香はその一心で駆けて行く。
全裸でも関係ない・・・
大きな乳房を縦横無尽に揺らしながら自身でさえあり得ない早さで屋敷を走る。
途中で他の女性・・・いや淫乳邪牝達ともすり抜けながらも尚も走る。
そして屋敷を抜けると其処から一本だけ延びる道があるのを見つけ
「ここを抜ければ・・・」
麻弥香はその道を走って行く。
やがて麻弥香の目には木で出来た大きな柵に同じく木で出来た巨大な門が見えてきた。
麻弥香は門まで到着すると
ドン!ドン!ドン!
「開けて下さい!お願いします!」
門を叩きながら門の向こうに居る筈の人に大声で助けを呼ぶ。
しかし門の向こうから返事は全く無い。
麻弥香は尚も
ドン!ドン!ドン!
「開けて下さい!私を!私を此処から助けて下さい!」
門を叩き助けを求める。
だが麻弥香の叫びも虚しく門の向こう側からの返事は一向に無かった。
麻弥香は尚も助け求め続けていると屋敷の方から
「そんな事やっても無駄だよ」
若い女性の声が聞こえてくる。
「えっ・・・」
麻弥香が聞こえてきた方向に振り向くと荷が空の巨大なリヤカーを引いた少女が麻弥香の目に映った。
少女は無表情のまま
「貴女、其処に居ては邪魔だからちょっと退いてもらえるかしら」
「はっはい・・・」
少女が退く様に麻弥香に言うと麻弥香はすっと退いて道をあけた。
すると少女は巨大なリヤカーを反転させて荷台の方を門に向けると今度はリヤカーを押す様に門へと進む。
それはまるでリヤカーで門を突き破る様に麻弥香には見えた。
そうリヤカーが門を突き破り門が開くのを利用して此処から抜けられると麻弥香はそう思ったのだ。
しかしその期待は直ぐに裏切られる。
少女がリヤカーを押し荷台が門に付くと何と門が開く事無くすっとリヤカーが消える様に門の中に吸い込まれて行ったのだ。
「えっ・・・そんな・・・」
麻弥香はその様子を呆気にとられながら見ていた。
そして数分後、今度は荷台に一杯積み込んだ巨大なリヤカーが閉まったままの門から取っ手の方からすっと現れて来たのだ。
そして粗方リヤカーが現れると少女が取っ手を握り一人で引っ張りあげるとリヤカーが完全にその姿を現した。
少女は荷台一杯のリヤカーを引っ張りあげると
「ちょっと貴女」
「えっ?何ですか?」
「今日の荷物、ちょっと重いから貴女も手伝ってちょうだい」
少女は麻弥香に対してそう告げたのだ。
しかし麻弥香にして見れば少女にその様な事を言われる筋合いはない。
「何で?私はとにかく此処から早く出たいの」
麻弥香はまだ脱出を諦める気は無く少女の聞く耳をもたない。
だが少女は肩をくすめヤレヤレとした表情をしながら
「だから貴女は此処から出られないの、ほれあの鳥を見て見なさい」
少女は飛んでいる鳥に指を指す。
そこには優雅に飛んでいた鳥が丁度塀の真上のところでまるで壁にでも当たったかの様なリアクションをしていたのだ。
麻弥香はそんな鳥の情況を見て思わず
「なっ・・・何で?何で空飛ぶ鳥が?・・・」
麻弥香はそう呟いてしまう。
少女はこの情況を説明し始める。
「此処は入る事は何とも無いがこの結界のせいで命ある者は絶対に出る事が出来ないの・・・あの鳥も私もそして貴女も」
「そっ・・・そんな・・・」