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金糸雀
官能リレー小説 - その他

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金糸雀 1

キミが僕の側からいなくなってから、もう何年たっただろうか?
やっとキミのことを忘れかけていたのに
そっくりな人を町で見かけた。
その人はするすると逃げるようにどこかへと向かって行く。
声をかける余裕も無い、まるで掴めない物を掴もうとしているかのようでどれだけ急いでもその後ろ姿を遠くに見る事しか出来ない。
こうして僕はそっくりな誰かに誘導されるように森の入口に着いてしまう。
「ここは…」
森に入ると、石がたくさん埋め込まれて道が作られている。
曲がりくねっているが、迷うことはなさそうだ。僕は進みはじめた。
少し歩くと、小さな人影を見かけた。
駆け寄ってみると、それは小さな女の子の石像だった。
その石像の顔に僕は見覚えがあった。僕が5歳のころ、近所に住んでいた女の子だ。
女の子と僕は、女の子の家の庭でよく遊んでいた。なぜか女の子はいつもパンツをはいていなかった。
だから遊んでいてちょっと女の子が飛んだりしゃがんだりすると、スカートがめくれてお尻や前のワレメがちらっと見えたんだ。

僕は女の子に聞いた。
「どうして…パンツはいてないの?」
女の子は答えた。
「だってキミがいるもん…キミがいなければ、ぜんぶ脱ぐんだよ。」
「じゃあ、僕はこの庭では、服を全部脱いでたらいいのかな?」僕が言うと女の子は言った。
「うん。私の家だもん。誰も見ないよ。」
こうして僕と女の子は、服を全部脱いで遊ぶようになった。
僕たちの遊び道具はお互いの「股間」だった。でもそれはただ、そこに触れているとくすぐったいことを感じあう程度の、幼いいたずらだった。

…気がつくと僕は森の中の道を歩き続けていた。やがて前の方に、白い陶器でできた女のひとの像が現れた。

その女のひとは、僕が小学一年生のころ帰り道に立ち寄った駄菓子屋さんのひとだ。僕らの学校では、帰り道にこの店のおばさんにあいさつして「確認」を受けるきまりがあった。その時におトイレを借りたり、お茶を飲ませてもらったりした。女のひとはその応対をしてくれるひとだった。
ある日僕はおトイレを借りると、トイレットペーパーのところに小さな紙がはさまってるのが見えた。つまみ出して開いてみると、それはヌード写真だった。しかもそれは、その女のひとのヌードだった。
僕はまわりのようすを見ると、急いでそれをランドセルの中に押しこんだ。そしていつものようにフツーにあいさつして店をあとにした。

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