「ようこそ、エンジェルハウスへ。君は価値ある存在だ。ここで生まれ変われば、愛されるようになる」
「どうして、こんな所に…」
「君は自分が大人のつもりでいるけど、まだ不完全だ。ここに来る子は、みんな自覚もないまま悪に加担している。相応のコストを払っている人達に平気で迷惑をかけておきながら、自身は社会や家庭への感謝もなく受益者たろうとしている。やり直すんだ、名も無き女として」
「さっきの暴力警官といい、あんたたちおかしいわ!」
所長は彼女の独房の前に来ると語り出すが、由香は当然反発する。
「ここをカルト教団か何かと思ってるみたいだね。違う、歴史があって由緒正しい施設だ。『日本のアンドロポフ』と呼ばれた方の肝入で生まれている。社会の恥部を社会の歯車の潤滑油にするのが真の目的でね」
「狂ってる」
「まずは躾からだ。どうせ、貞操なんてないだろ」
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