今度はローキックでふらつかせた所に腹部に膝蹴りを見舞う。
男が膝を着くとミドルキックを頭部に当てて倒すとストンピングする。
そして、股間を何度も蹴る。
「まいった!通ってもいい」
「何がミッションだ!バーカ」
チハルは男の脇を通り抜けると扉を開ける。
オメデトウ サイショノシレンハ クリアダ
カレハ シテンノウノナカデハサイジャク
コンドハ ボクシングサンキョウダイノヒトリ
アナウンスを気にする様子もなくチハルは部屋にはいると立ち止まる。
自分と同じ年ぐらいの少年で、いかにもな不良で喧嘩慣れしたタイプだった。
部屋の壁の一部が崩れていて、レンガがいくつか転がっているので、彼女は一つを拾って投げる。
すると、彼はフットワークでそれをかわした。
チハルは両手で二つ拾って投げつけるが、それもかわされる。
いよいよ最後の一つになった。しかし、それを悟られないように体の後に隠していた。
そして、自らスカートを捲り、相手が油断した所に渾身の力で投げつけた。
すると額に命中し、あっさりと倒れる。
「これで二人目」
チハルは走って扉に向かうとすぐに開ける。
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