これはマズい・・・
彼女の決断力の早さは取り柄だが、これは予想外だった。
普段なら兎も角、この状況では余りに危険過ぎる。
時折周囲が見えないタイプだったけど、よりにもよってこのタイミングかと頭を抱えたくなった。
私は彼女の行動が危険である事と、直ぐにその場を離れる事・・・
そして暫く会えない事を冷静になるように心がけて話す。
だが、電話の向こうの彼女は納得してくれない。
「どうしても会いたいの!」
声が大きくなる彼女。
ここまで聞き分けが無い事に驚いてしまう。
どうやっても今は会えない。
アパートに行った彼女が尾行されてこちらまで発見されたら元も子もない。
今は出来ない、いや会いたい・・・
そんな会話を繰り返していると、突然彼女の悲鳴と共に電話がブツリと切れた。
かけ直すが電源が落ちているようだった。
やはりマズかった。
彼女に場所を告げなかったのが幸いだった。
私は世話になった刑事に電話をかけ、状況を説明する。
刑事もどこまで出来るかは分からないが現場に向かうと言ってくれた。
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