ゴルダは自分の胸をドンと叩いた。
「頼りにしてるぜ。だが革命政府軍と戦うに当たって一つ心配の種があるんだ…」
「何だ?」
「クロイツだ」
「クロイツ?放っとけよ、あんなヤロウ」
「そうもいかねえんだ。ある信頼できる情報筋によると、あのヤロウ、革命政府と通じてやる。ヤツの部下が革命政府の親玉のヒスターと接触してやがったんだ…何か企んでやがるぜ」
「マジかよ?…ま、ヤツならやりそうな事だな」
「ああ、そこで一つ頼みがあるんだが…」
…ゴルダとの話を終えたカイザーは帰り際にゴルダの妹リシェルを尋ねた。
「よう、リシェル…」
「あれ?頭領…バルバロスに来るなんて珍しいね。何か用事でもあった?」
リシェルはいかにも何気ない素振りを装うが、カイザーの顔を見るなり両耳がピンッと立って尻尾はフリフリ揺れている(彼女自身が気付いているかは謎だが…)。
「な〜に、ちょっとリシェルに会いたくなっちまってな…」
そう言いながらカイザーはリシェルの体を抱き寄せて唇を奪った。
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