「何だと? この私がお前みたいなガキを相手にすると思うのか? 身の程をわきまえろ!」
「えっ……?」
ミルキュリアの返事は拒絶だった。思ってもみない反応に、一瞬戸惑う哀徒。
だが、断られるなら断られるで、別に何も問題はない。哀徒は別に、ミルキュリアと交際したいわけでも何でもないのだ。
「で、ですよね……身の程知らずなことを言ってすみません。今のは聞かなかったことに……」
「阿呆か! 一度断られたぐらいで諦めるな! 私が承諾するように、もっと卑屈になって何度も頼め!」
(うわっ! 面倒くさっ! 何だこの女……)
哀徒はうんざりしたが、目下のところ、ミルキュリアに生殺与奪の権を握られているに等しい状況である。どうにかして機嫌を取らないといけない。
「あ、あのう……」
「何だ?」
「そうしてもあなたとお付き合いしたいんです……何とか考え直していただけないでしょうか……?」
「ふん。どうしようかな」
「どうかお願いします。何でもしますので……」
「ほう。何でもだと?」
「は、はい……」
「そうかそうか。そこまでして私と付き合いたいんだな」
ミルキュリアの目が、少し笑った。
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