横ではロキが戸惑いを隠せないでいた。どうして彼女たちの食事はいらないのか?
彼が疑問を呈しようとした時、ユニスが釈然としない顔で割り込んだ。
「ちょっと待つの。私もおなか空いてるの。私達の分併せて食事は三人前お願いするの」
「じゃ、お二人の分も用意させてもらうぜ」
「あと、湯あみさせてほしいの」
「それも合わせると、お代は…」
「この額なのね」
「ああ。それでいい。しばらくしたら持っていくから待っててくれ」
ユニスがさっさと湯あみ料と二人分の食事代を差し出す。
三人が宿の部屋に入ると、さっそくアルミラが言った。
「意外とお金持ってるんだな」
「返り血を浴びたままだと不衛生なの。貴女は気持ち悪くないの?」
「冒険者やってて慣れたけど……やっぱりな」
「僕も、それは気になってました。ユニスさんより先に言うべきだったんですが…」
気が回らなかったと、ロキは恥じているようだ。
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